「悪い自衛隊」が貢献したカンボジアの橋

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日本の偏向メディアや左翼は、大災害で泥だらけになる自衛隊と、日本や国際の平和・安定に向け外国国軍と軍事協力する「わが軍=自衛隊」が別組織だと曲解している。日本の無償資金協力で完成したカンボジア最大規模の《つばさ橋/2215メートル》の渡り初め(6日)で「ニッポンよアリガトウ!」と、テレビカメラに手を振るカンボジアの人々の満面笑みの向こうに“愛される自衛隊”と“非難される自衛隊”の使い分けに翻弄される自衛隊哀史が透けてみえた。偏向メディアや左翼は、わが国の安全保障政策が国際常識に近付こうとする度阻んできた。

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実のところ自衛隊は拳銃・小銃限定という現地の軍閥以下の軽装備で放り出された。偏向メディアと左翼系政治家が、大日本帝國陸海軍による「41年の南部仏印進駐以来の派兵」をにおわせ、派遣前の根拠法審議段階より徹底的につるし上げた“成果”だった。そこに、選挙の公正・平和的実施を目指して国連のボランティアに身を投じていた日本人青年が何者かに銃殺される悲劇が起こる。偏向メディアや左翼系野党は好機を逃さず、自衛隊の海外派遣の危険性を嬉嬉として批判し、気勢をあげた。

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こう記すと「戦争の手先=自衛隊」派遣は×で「ボランティア=平和の使者」派遣は○といった、前時代的反論をする向きがあるが全くの誤認識だ。UNTACが限界・失敗も残した旨前述したが、最たる例が軍事部門の武装解除・停戦監視だった。ところがその後、軍事部門の主任務は選挙に携わる文民要員護衛や投票者/投票用紙/投票所/集計所/政党・候補者の保護などに移る。紛争地において軍と文民が平和維持の両輪でなければ、今後もボランティア青年のような犠牲者が出る。

安倍首相が強調する「積極的平和主義」への反対が「暴力を認める」ことと同義である国際の悲しい現実を、偏向メディアや左翼はいつになったら気付くのだろう。あるいは、気付いているのに…。(政治部専門委員 野口裕之)

【野口裕之の軍事情勢】「悪い自衛隊」が貢献したカンボジアの橋- 産経ニュース