麻生財務相「借りた金は返すのが当たり前。こっちは税金を預かっている」、AIIB不参加理由を激白

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麻生太郎財務相は9日の記者会見で、中国が主導するアジアインフラ投資銀行(AIIB)に関し、現段階での参加を見送った理由を約10分間にわたって説明した。日露戦争の際に戦時公債を発行したことに触れ、「(日本は)1日も遅れず、1銭たりとも約定を違えず全額を返済した。しかし、今は世界で借りたお金を約定通り返さない方が多い」とも語り、AIIBによる不透明な融資審査基準や過剰融資に懸念を示した。

「借りた金は返すのが当たり前。こっちは税金を預かっている」麻生財務相、AIIB不参加理由を激白
産経ニュース 2015.4.9 20:03より

つまるところ…

・AIIB参加国は最終的にいくつになるのか知らないが、出資額の総額も中身もわからないので、今の段階で考えているわけではない。

・ニーズがあるというのはわかる。米国が世界銀行、日本がアジア開発銀行(ADB)、ヨーロッパが国際通貨基金(IMF)は責任を持ってやっている。

・世界で他国の外貨でカネを借りて返済が滞ったことが1回もない国が日本以外にあるならば教えてくれ。借りたお金を返さないのは多いんじゃないの? 世界で借りたお金を約定通り返さない国の方が多い。

・ちゃんと審査やら、何やらは参加する国で決めましょうねと。どういう理事会の構成ですか、審査はどこで、誰がやるんですかと。最初から俺たちはこれしか言っていない。

・AIIBの話というのは、次は(参加判断の期限が)6月だとか報道されているが、どうして6月なのかさっぱり知らない。日本はなぜ参加しないのかと色々な人が言ってくるが、面倒くさくていちいち説明しないといけないので、飽きるくらい同じ話をしている

AIIB

アジアインフラ投資銀行(Asian Infrastructure Investment Bank、AIIB)は、支那が提唱し主導する形で設立を目指している、アジア向けの国際開発金融機関。2015年の業務開始を予定している。
日米が主導するアジア開発銀行(ADB)では賄いきれない増大するアジアにおけるインフラ整備のための資金ニーズに、代替・補完的に応えるということを目的として、支那が設立を提唱した。

融資先選定の審査基準や意思決定プロセスに関して、銀行設立および業務開始前の時点において、日本は麻生太郎財務大臣がその透明性を求めていることに言及し、アメリカ合衆国財務長官は他の国際金融機関が融資先に対して課しているのと同様の高い基準の確保の有無に関して不安を表明している。(アジアインフラ投資銀行 – Wikipediaより)
■参加推進意見
東京新聞:アジア投資銀 国際金融秩序の転換か:社説・コラム(TOKYO Web)
・米国偏重で、アジアで孤立した日本が、アジアのリーダー的地位を中国に奪われつつある。
・IMF改革で中国の出資比率増加が米議会の反対で実現していないことへの反発が原因。
・アジアインフラ資金需要の年八千億ドルは、とてもADBだけでは賄えない。
・いずれにせよAIIBは設立するのだから、参加して他国と連携していくべき。

社説:アジア投資銀行 関与へ作戦立て直しを – 毎日新聞
・組織の枠組み作りから関与し、自国の提案が反映されるよう、内から発言する方が賢明
・交渉して受け入れられなければ、国会で承認拒否すればいい。
・ADB対AIIBという対決でもなく、双方の貢献が求められる。
・失敗した時、損を押しつけられる、との声もあるが、AIIBがアジアに悪影響を及ぼす事態となればどうか。日本は不参加だから助かったとはならない。

アジア投資銀「日本外交の敗北」=江田維新代表 (時事通信)
・「中国外交の勝利、日本外交の敗北だ」

G7分裂「大きな失態」=アジア投資銀で政府対応批判―岡田民主代表 (時事通信)
・「先進7カ国(G7)の結束が乱れたのは大きな失態だ。(安倍晋三首相は)あれだけ首脳外交をしていてなぜ統一歩調を取ろうとしなかったのか」

日本は中国に対する冷静さを欠き、AIIB加入問題で流れを読み間違えた|莫邦富の中国ビジネスおどろき新発見|ダイヤモンド・オンライン
・経済界からは、「インフラビジネスが不利になること」という声が上がっている。
・「AIIBに加入する国がもっと増えてくると思う。中国主導かどうかといった問題よりも、国際銀行の設立にかかわった経験をもつ先輩役の日本もアジアインフラ投資銀行に参加すべきだ」
・中国が米国を抜く日が来るとは絶対に思いたくない日本人
・『世界で最も大きい、超大国が出現する』という事態を、多くの日本人が予想していないわけだ
アジアインフラ投資銀行への参加問題について/志位委員長が会見
日本政府の対応は、世界とアジアの大きな動きをとらえられない視野の狭さ、もっぱらアメリカの顔色だけをうかがうという自主性のなさが露呈した、あまりにも拙劣なものです。
参加推進意見まとめ
・米国と歩調を合わせるだけではダメ。
・AIIBに参加して、中から変えていくべき。
・中国はビッグになる!

 

■あいまい意見
(社説)AIIB 関与は十分だったのか:朝日新聞デジタル

あいまい意見まとめ
・もう叩かれたくないから、どっちつかずで責任追及されないようにする。

 

■参加否定意見
長谷川幸洋氏AIIB不参加を批判するリベラル派マスコミは、大勢順応、軍国主義時代と同根  | 「ニュースの深層」 | 現代ビジネス [講談社]
・AIIBは安全保障や外交と密接に関わっており、日米と欧州では事情が異なる。
・米国も南シナ海が中国に奪われたら、東南アジア全域が中国の強い影響下に入る。
・中国は主導権をけっして譲らない。
・AIIBのカネを使って、今度は途上国で荒稼ぎする目算なのだ。
・人民元の国際化で中国の役に立つ欧州はともかく、中国がみすみす日本企業に利益を与える理由がどこにあるのか。
・日本は日米同盟があって初めて中国の脅威に対抗できる。
・欧州にとって中国は脅威ではないから実利をとった。実は中国にとっても欧州は魅力がある。
・おそらく社説を書いている論説委員が外交安保が専門でない経済担当だから、リベラルだから。
・中国の言うウインウイン関係とは相互依存ではなく、単なる「縄張りの相互尊重」程度ではないか

 

■参加状況
政府、AIIB参加判断先送り…基準明確化要請 : 経済 : 読売新聞(YOMIURI ONLINE)
日本は米国との調整も踏まえた上で、参加の是非の検討を進めていく考えだ。

イイダ コウジ そこまで言うか ブログ – AMラジオ 1242 ニッポン放送
・つまり、この問題は外務省マターではなく、財務省マターであるということ。ある霞が関関係者は、このAIIB参加について、
「財務省国際局の所管となれば、間違いなく官邸の意向で動いている。となると、意外と急転直下、今月内に参加表明だってあり得る話だ」
と話してくれました。

 

■その他現況
日米締め出し船出する中国主導のAIIB 新興国開発8兆ドルの果実を巡る攻防 | nikkei BPnet 〈日経BPネット〉:日経BPオールジャンルまとめ読みサイト
・アジア開発銀行(ADB)の試算によると、今後10年間で、アジアを中心とした新興国開発では8兆ドル(約960兆円)の投資が見込まれる。各国とも、中国主導というリスクはあるものの、そこから生まれる巨大な果実を手にする権利を得る道を選んだのだ。

新興国開発においては米国主導の世界銀行や日本が主導したADBがあるが、必ずしもうまく機能してきたとは言えない。そこに登場することになったAIIBでは資本金500億ドル(約6兆円)でスタートし、1000億ドル(約12兆円)にまで増資する計画だ。AIIBはインフラ開発を主眼においており、人道支援を中心に開発を行う世界銀行やADBとは、投資の進め方も異なる。

3つの理由から米国は同盟国の加盟についてもっと寛容になるべきと説く。

1つ目は、アジアにおけるインフラ整備のニーズが加速しており、それも時間的猶予がないとみる。アジア大陸では猛烈に進む都市化により、インフラ投資が必要になるからだ。

2つ目は、中国の融資基準に関する懸念は、AIIBに参加して、中から改革していくべき問題であるという。そのためには中国と距離を置いた国々が参加することに意味があるというわけだ。

3つ目は、ADBや世界銀行など既存の金融機関を強化していくことについては、米国自身がその動きを排除してきた経緯があり、AIIBの土壌を作り上げたのは米国であるとみる。

■…でっていう…
・アジアインフラ資金需要の年八千億ドルはとてもADBだけでは賄えない。支那云々を抜きにしてAIIB自体のニーズは存在している。
・IMFやADBが新興国のニーズに十分に応えられていない。また応えようとする動きを、米自身が押さえてきた。
・賛成派の意見は、すべて経済面でしか見ていない。
・欧州は中国の脅威にさらされていない。アジア諸国は中国の強権に逆らえない。

結論:
本来、米圧力から独立したアジアのための銀行として、AIIBは日本が提案すべきもだった。今からでも、日本独自の魅力的な提案ができるんじゃないの?AIOB(アジア色々応援銀行)の設立を!